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部長のボードゲーム研究レポート / 【ニムト】は入門カードゲームか否か?

ニムト】は易しいカードゲームなのか? 部長独自の目線で研究・考察

部長のボードゲーム研究レポート

【ニムト】に関する研究結果

Overview

📶SNSやいろんな人の📝ブログに「🔰初心者おすすめ」と謳われることが多い名作カードゲーム【ニムト】。

実際ドイツ部でもボードゲーム初心者の人たちには勧めることも多い。

しかし📃ルールは覚えやすいが、勝敗となると また別。

大抵の場合、初心者は🤕ボコボコにされてしまうケースが多いかもしれない。

2.3回遊んでもらった後に「むずかしい」と💬感想がぽろっと口に出たりもするし、長年いろんなゲームに触れてきたプレイヤーでも「むずかしい」と唸ってしまう🤨。

はたして、【ニムト】はボードゲーム初心者の💘心を掴むのに(魅了するのに)適しているのか?

ニムトとは?

ニムト

ニムト*1
  • 1995年. 作品
  • デザイナー ▶ 👤W.クラマー
  • 軽量級カードゲーム
  • メビウスゲームズから日本語版が発売済み。
  • 亜種作品も多数存在。アニバーサリー記念版も発売されている。

※ 【ニムト】の📃ルールやプレイ模様はこちらをチェック👇

arutaandruka.hatenablog.jp

研究レポート

ドイツ部データ

部長のプレイ記録から紹介しておく。

  • 通算99プレイ
  • 内訳 3 / 4 / 5 / 6 / 7人 ▶ 18 / 34 / 33 / 8 / 6 プレイ

Board Game Stats

ニムト】プレイデータ

遊んだことのあるプレイヤーは137人。これは♞BGAで卓を囲んだ野良プレイヤーも含む。

部長の勝率は39%。プレイ人数別に勝率を区別してみた。

  • 3人プレイ 61%
  • 4人プレイ 52%
  • 5人プレイ 21%
  • 6人プレイ 37%
  • 7人プレイ 0%

人数が増えれば部長の勝率も下がることがわかった。

よって、「大人数で遊べば未経験者でも勝てる見込みがある」と仮設を立てられるか?

7人プレイ時の勝者は、部長の従兄弟、ドイツ部.準レギュラーの倉嶋氏、妻のMika、ドイツ部.レギュラーのたかルーキーBGAの野良プレイヤー、だった。

BGAの野良プレイヤーはELO(熟練度) 300以上の強豪が勝利していた。

つまり「大人数でも経験値が勝敗に影響する」ようだ。

BGGデータ

ニムト】のBGG Weight 1.20

Weight とはゲームを理解するのが どれくらい難しいか?ゲームがどれだけ複雑か?を指し示している。

  • Light(1) 82.1%
  • Medium Light(2) 16.0%
  • Medium(3) 1.9%

と、世間の評価からも🎈軽量級であることは認められる。近似値には、

  • ワニに乗る】1.04
  • キャプテン・リノ】1.02
  • スティッキー】1.03
  • おばけチャッチ】1.15

など、HABA社の子供向けゲームが挙げられる。

よって【ニムト】は📃ルールが簡単で誰でも遊びやすいカードゲームと言える。

しかし 一方で "Medium Light(2)" 以上に投票しているプレイヤーも17.9%いるww

よって、6人に1人は「単純なゲームではない」と評しているんだと推測できる。

ニムトは難しい? ――戦術とコツがあるから

ニムト】が単純なゲームではないと言える根拠は、経験者の勝率から見当がつく。

それでは例を用意したので説明していこう。

BGAにて、基本ルール・5人戦。

称号なし2人・グッドプレイヤー1人・強豪2人でのプレイ。※ 部長は強豪

👇ゲーム開始直後。最初の1枚目をセットする場面。

ニムト

最初の1枚目、なにがベストか?

ここで部長は[89]を出した。大きい数字は6枚目になる危険性を孕んでいるからだ。

オープンすると、場札よりも小さい数字を出したのが2人、場札の最大値よりも大きい数字を出したのが2人いた。

ニムト

場札より小さい数字を出したのが2人。

実はグッドプレイヤー強豪の2人が小さい数字を出したのだ。

では4人の初期手札を覗いてみる。

ニムト

ほか4人の初期手札の様子。出したカード(黒▢)

これは実に面白い傾向だ。

強豪のプレイヤーが[12]を出した理由として考えられるのは、全体の半分以下(52以下)を8枚も抱えていること。そして連番に近い数字が多数あること。

先に小さい数字から処理し、刻むことで🔥バーストを回避しようと企てている気がする。

ともかく経験者の2名が手札の中でいちばん小さい数字を出している。

これは偶然か、それとも策略か。

ニムト】の👻怖ろしい部分も掲載しておく。

これがこのゲームの醍醐味であり、"むずかしい"部分でもある。

ニムト

問題。部長は なにを出したでしょうか?

👆次の状況で、みなさんなら なにを出すだろうか。

部長が出したのは[5]。※ [6]でも同じこと。

上から2列目を回収し、[90]以上を安心して出そうとしているプレイヤーを陥れるためだ。

ニムト

[89]以上を出すプレイヤーがいると予想していた。その結果だ。

👆これにより[90]を出した称号なしのプレイヤーは-10vp

もちろん意地悪だけが目的ではなく、部長の手札には[93]があった。

それが1列目の💣爆弾になりかねないと考えたので、1列目を掃除する必要があったのだ。

その狙い通り、1列目はリセット。[93]の危険度が低くなったというわけ。

さすがと言うべきか、グッドプレイヤー強豪の2人は[90]以上のカードを出していない。推測できたため回避したのかもしれない。

このように、【ニムト】は想像力も重要となる。それは経験則に基づいた想像になるに違いない。

結果論だが、このゲームでは列の尻尾に並ぶ数字がインフレを起こし、小さい数字を出したプレイヤーが1列を引き取る――のパターンに入った。

5人プレイだと そのまま綺麗に5枚が並ぶため、盤面が変化しないのだ。

先に初期手札の小さい数字から処理した経験者2人はそのパターンに入ったときに無傷で過ごしていた。

なんとなく、5人ならではの起こり得る状況に素早く対応していた気がしたのだ。

※ ♞BGAでは しばしば5人プレイを募集してる卓をよく見かける。

このゲームではグッドプレイヤーが🥇勝利した。🥈🥉2.3位が強豪。称号なしの2人は4.5位だった。※ 部長は3位。

結論として、【ニムト】は経験値が勝敗に関係することがわかった。

氷山の一角のデータなので、証明とまでは断言できないけど💦 あながち ズレてはいない見解かと思う。

研究結果・まとめ

ニムト】は🔰初心者におすすめできる「入門カードゲーム」と呼べるだろう。

しかし そこには🕳️落とし穴があって、

ボードゲーム未経験者だけの卓ならば、プレイヤー間でハプニングを楽しめる易しいカードゲームなのだ。

🎮経験者/熟練者が一緒に混ざると、戦略性が増したゲームへと変貌してしまうため注意が必要⚠

もちろん未経験者には そんな"刺激"を求めているプレイヤーもいるかもしれない。

和気あいあいとした🤡パーティゲーム寄りの魅力を伝えたいのならば、【ニムト】よりも ほかに適したゲームがあるように思う。

いろいろ調べて、みなさんには ぜひともドイツゲームの魅力を布教していただきたい!

 

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*1:BGGより引用